愛馬とともに湘南を駆ける、「藤沢乗馬クラブ」の女性乗馬インストラクター

Terrace Mall Magazineでは、「自分らしく前にすすむ湘南の人々」のリアルな生き方を、インタビュー形式でご紹介しています。
今回は、藤沢北部にある乗馬クラブ「藤沢乗馬クラブ」にお邪魔しました。

ここ湘南には、乗馬クラブが点在しているのをご存知ですか? そのなかでも由緒と高い実績を有する乗馬クラブが、藤沢北部にある「藤沢乗馬クラブ」です。ここで、若き乗馬インストラクターとして活躍する津田晴香(つだはるか)さんと古市英莉伽(ふるいちえりか)さんにお話を伺いました。

乗馬を始めたのは、小学生の頃

取材に伺ったのは、熱い陽射しがカンカンに照りつける気温32度を超える真夏日。この日は、テラスモール湘南の秋のイメージビジュアルの撮影日で、すでに撮影に臨まれていたお二人は、愛馬にまたがり颯爽と場内を駆け巡ります。馬と一体となりヘルメットから長い髪をなびかせて疾走する姿は、まるで一陣のそよ風のよう。そのエレガントな佇まいが、しばし夏の暑さを忘れさせてくれます。

まず、お二人が乗馬を始めたきっかけを伺うと、「子どもの頃、兄が競馬ゲームのファンで私自身も午年だったこともあり(笑)、馬は好きでした。そんなある日、姉の友人がこちらの乗馬クラブの関係者ということを知って『これはチャンス!』と母に入会を頼み込みました。小学4年生の時でした。」(津田さん)

「私が入会したのは小学2年生の時。昔から動物が好きで、よく引き馬体験やポニーの体験乗馬をしていたのですが、ある時母が『ここで乗馬体験教室をやっているよ』と教えてくれ、その時に乗馬を体験して以来、ずっとここに通っています。」(古市さん)

愛馬ヴィゼルと津田さん

愛馬アンシェーヌと古市さん

馬は癒しであり、大切なパートナー

幼い頃から乗馬に親しんできたというお二人ですが、そもそも何故そこまで馬に惹かれるのでしょうか。「普段は自分を癒やしてくれるペットのような存在であるけれども、いざ競技となるとパートナーであり、頼れる相棒にもなる。いわゆる愛玩動物とはまた違う魅力があるんです。」とお二人とも口をそろえて話します。

優秀な成績を収める名門クラブ

そんなお二人の職場である藤沢乗馬クラブは、名門クラブとして名が知られ、数々の大会で入賞実績を誇る方が何人も在籍しています。そして何を隠そう、古市さんは昨年の全日本選手権で2位に輝いた実績の持ち主なのです。そんな腕利きが集まる藤沢乗馬クラブの特徴は、インドア練習場があることだそう。

「指導をしてくださる先生のレベルの高さはもちろんですが、インドア練習場があるだけでも珍しいのに、これほどの大きさ。雨でも気にせずに練習ができるメリットは大きく、私たちのクラブの評判を聞いて、乗馬の腕を磨くためにほかのクラブから移ってくる方も多いんですよ。」と津田さん。

広大なインドア練習場

レッスンを受ける生徒の皆さん

輝かしい栄冠の証も

国体では、あの憧れのライダーと戦ったことも

こうした恵まれた環境で乗馬の腕を磨き、すばらしい功績をお持ちの古市さんですが、そんな彼女にも憧れの選手がいるそう。「日本のトップライダーである佐藤泰さんは、スピードといい技の難易度といい、とても真似ができないレベル。雲の上の存在です。」と明かしてくれました。しかし、そんな憧れの存在である佐藤さんとは、国体の場で一緒に戦ったこともあるそうで「本当に貴重な経験でした。自分がどのレベルにいるかを知ることもできました。」

とはいえ、古市さん自身もその優れた競技成績から同年代だけでなく、多くのライダーから注目される存在。その自覚や責任について聞いてみても「ほかのライダーから声をかけられることは嬉しいですが、今一緒に戦っているメンバーが強いこともあって、目の前の勝負でいっぱい。一つひとつやり遂げるだけです。」と語ります。

「当面の目標は22歳までが出場できるジュニアの大会と、全日本大会の両方に出場すること。全日本大会の出場権を獲るためには8月の大会でいい成績を収めなければならないので、頑張らないと…」。今年22歳になる古市さんにとって、最後の2大会出場を目指しているといいます。

夢を語る古市さん

一方で津田さんは、「競技を頑張ることはもちろんですが、私たちに課せられているのは、“乗馬を普及させること”。そのためにはまず競技人口を増やして裾野を拡大しなければなりません。実際、馬事公苑で行われる障害競技には多くの観客が集まるので、ある程度認知はされているのですが、実際にやろうとする方が少ないのが現実なんです。」(津田さん)

「乗馬と言っても全員が大会に出るわけでもなく、単に馬が好きだから、そして健康のためと気軽な気持ちではじめる方も多いんです。難しそう、大変そうと構えることなく気軽に体験してみてほしいですね。」と津田さん。さらに「馬もまた、私たちと同じくアスリート。そんな彼らをいつまでも長生きさせてあげたいんです。馬があってこその私たちなんですから。」と語ります。まさに人馬一体、馬に携わるプロだからこそ、発することができる言葉ではないでしょうか。

乗馬界の将来を見据える津田さん

湘南で生まれ育ち、この地で馬と共に暮らす津田さんと古市さん。ホームタウンとも言える湘南をフィールドとして、愛馬とともに駆け巡る二人の後ろ姿には、動物を心からする優しさと、相棒である愛馬とともに戦い続ける凜々しさが漂っていました。

津田さんが登場するイメージビジュアルは、8月17日(金)から展開します。愛馬と颯爽と駆ける笑顔が印象的なビジュアルに仕上がりましたので、こちらもお楽しみに!

LINE

藤沢乗馬クラブ

[所在地]
神奈川県藤沢市善行5-14-6

[電話番号]
0466-81-1381(予約受付時間:8:30〜17:30)

[定休日]
月曜日(祝日の場合は翌火曜日)

[オフィシャルサイト]
http://www.fujisawa-rc.com/

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