フォトフレームをつくりながら、湘南の海をキレイに! なぎさのゴミ問題を知ろう

昨年に引き続き今年も開催された、パネル展「なぎさのゴミの問題を知ろう」。公益財団法人かながわ海岸美化財団による本イベントは“海のゴミがいかに発生するのか?”“どこからくるのか?”などを分かりやすく紹介するもの。713日(土)〜21日(日)の期間、3Fくらしテラスにて行われました。期間最終日には、ビーチグラスや貝殻を使ってフォトフレームづくりを楽しむワークショップ「オリジナル・フォトフレームを作ろう」を実施。今回はその模様をレポートいたします。

「海辺に流れ着くゴミの7割は町から」という事実

会場の壁には、海のゴミ問題を分かりやすく紹介したパネルが展示され、たまたま通りがかったお客さまが足を止めてパネルを見る姿も多く見受けられます。そのせいか、ワークショップ開始20分前にも関わらず、会場は多くの参加者さまで大賑わいです。

フォトフレームづくりの前に、本ワークショップの講師である「かながわ海岸美化財団」の鉄﨑優子さんからご挨拶の言葉が。
「浜辺に流れ着くゴミの7割は町中を流れる川から流れてきたもの。まず身の回りの暮らし、そして町をキレイにすることが海のゴミをなくすことにつながるのです。そうしたゴミ問題を頭の片隅におきながら、フォトフレーム作りを楽しんでください」と鉄﨑さん。

個性がそのままフォトフレームに

会場を見回すと、小さいお子さま連れが目立ち、お父さんやお母さんと一緒になって作業を楽しんでいます。それもそのはずで、今回のフォトフレーム作りは「あらかじめ用意されているフォトフレームに、貝殻や流木をボンドでくっつけるだけ」と至ってシンプル。小さいお子さまでも手軽で簡単に楽しめるのです。

しかし、シンプルだからこそ個性が際立つというもの。ブルーのビーチグラス一色で飾る方、貝殻をふんだんに使う方、流木と貝殻とビーチグラスをバランスよく混ぜて配置する方とまさに十人十色、さまざまな個性が表れます。

ゴミは軽くなっても、その量は増えている現実

かながわ海岸美化財団の活動ですが、こちらは平成3年に海岸美化を目的として設立された日本で唯一の団体で、横須賀から湯河原まで約150kmの海岸の清掃活動を行っています。年に2回のビーチクリーンアップイベントを開催するほか、小学校や中学校などで海のゴミ問題を解説する「学校キャラバン」という活動も行っています。

「活動を始めた頃はビンやスチール缶などが中心でしたが、今は圧倒的にペットボトルやプラスチックが中心。ゴミの重さは軽くなりましたが、その量は断然増えています」と鉄﨑さんは語ります。

「プラスチックごみは、私たちが活動当初から訴えていた“古くて新しい問題”です。近年はマイクロプラスチックの問題について多く取り上げられるようになりましたが、プラスチックは細かくなってしまうとゴミとして拾うことすらできなくなってしまいます。だからまず、“プラスチックのゴミは出さない”“見つけたらすぐに拾って処理をする”ということが大切なんです」(鉄﨑さん)。

子供を抱っこしながら一緒にゴミ問題を考える姿も

そろそろ作品を完成させる方もちらほらといらっしゃいます。ボンドが乾いて貝殻やビーチグラスがしっかりと接着されるのを待つ間、展示パネルを眺め、お父さんが子供にゴミの問題を解説する姿も。まさに“楽しみながらゴミ問題を考える”という本イベントが目指す姿を見ることができました。

完成したフォトフレームは丁寧に包まれ、今回の展示内容がまとめられた小冊子「なぎさのごみハンドブック」とあわせて手渡されます。イラストをふんだんに使ったこちらの本は小さいお子さまでも読みやすく、親子でゴミの問題を考えるのにも最適です。

湘南の象徴ともいえる海をキレイに保つことは、地元に住む私たちに課せられた義務のようなもの。ゴミ問題への意識を積極的に高め、まずは“ゴミを出さない”という毎日の暮らしを見つめ直したいものです。本イベントはそのいい切っ掛けになったのではないでしょうか?

なお、今回のワークショップの参加費は、海岸の美化活動に活用するとのことです。

LINE

パネル展「なぎさのゴミ問題を知ろう」/ビーチグラスや貝殻を使って「オリジナル・フォトフレームを作ろう!」

[開催日]
713日(土)〜21日(日)

[開催場所]
テラスモール湘南3階 くらしテラス イベントスペース

[主催]
公益財団法人 かながわ海岸美化財団

[かながわ海岸美化財団オフィシャルサイト]
http://www.bikazaidan.or.jp/

人気記事紹介

新着記事