今年は家族でボディサーフィン! 大人気の「オリジナル・ハンドプレーン・ワークショップ」を再び開催

昨年、たいへん好評をいただきました「オリジナル・ハンドプレーン・ワークショップ」が、皆さまのアツイ要望に応えて、また今年も開催されました。今年も大盛況なワークショップ当日の模様をレポートします。

ハンドプレーンでボディサーフィンを楽しもう!

前日までの大雨で天候が心配されましたが、6月16日(日)は見事に快晴。青空が広がる気持ちの良い日となりました。そんな陽気に誘われてか、開始時間の前から参加者が集まってきます。

ハンドプレーンとは長さが約30センチの超小型サーフボードのような形状で、片方の手のひらに装着して簡単にボディサーフィンが楽しめるアイテム。サーフボードやボディボードなどの道具を使わずに身体ひとつで波乗りを楽しむこのスポーツは、ハワイやカリフォルニアなどではポピュラーで、最近では世界的に流行の兆しもあるシンプルながら奥の深い波遊びです。

「サーフィンは波の“上に立つ”感覚ですが、ボディサーフィンは波の“中にいる”感覚。波のエネルギーを、ダイレクトに全身で感じることができるのが魅力です。ただ、身体ひとつで行うのはかなりの修練が必要ですが、このハンドプレーンを使えば誰もがより簡単にボディサーフィンを楽しめるんですよ」と、今回の講師を務める小川透さんは語ります。

さまざまな形や色のハンドプレーン

波をダイレクトに感じるボディサーフィン

多種多彩な参加者たちが、ハンドメイドに挑戦

ハンドプレーンづくりですが、まずはあらかじめカットされている板の中から自分の好みの形に近いものをチョイスし、型紙を使って、好みのラインを鉛筆で描いていきます。

次に万力を使って板をテーブルに固定し、のこぎりを使ってギコギコと切っていきます。手慣れた様子でスイスイと作業を進める方、慣れない作業に苦戦する方とまさに十人十色。しかしハンドプレーンに取り組む姿勢はみなさん真剣そのもの。その鋭い目つきから緊張感が伝わってきます。

スムーズに作業を進める男性にお話を聞くと、「最近、SUPを始めたんですけど、ハンドプレーンも面白そうなので今回参加しました」とのこと。こちらの男性とその奥様が履いていたサンダルも自作だそう。ハンドメイドの良さや楽しみを知り尽くしているご様子です。

またカップルで参加している若い男女に話を聞くと、「いや、ただの職場の同僚です(笑)。(講師の)透さんと一緒の職場で働いているんです」。小川さんは実はアウトドア・アパレルブランド「パタゴニア」のスタッフ。普段はパタゴニアの社員として働きながら、休日を利用してこのようなワークショップは実施しているのです。

のこぎりでカタチを切り出したら、カンナや金やすりを使って板の角を落として、周囲を丸くしていきます。簡単なように見えて難しいこの作業。左右対称になるようにバランスを見ながら作業を進める参加者のみなさん。ちょっと苦戦している方を見つけると、すぐに小川さんやスタッフの市川さんがアドバイス。「なるほど」と頷きながら、作業を進めていきます。

このハンドプレーンづくりの中で最も大切な工程の一つが、板の裏の真ん中を凹ませる加工。水面を滑った時にこの凹み(コンケーブ)を通じて、板の下に水をスムースに通すことで揚力(上に上がろうとする力)を得て、前に進めるのだそう。「常に手で触って凹み具合やバランスを自分の手で確認してください」と小川さんから声がかけられ、参加者はカンナの角度を微妙に調節しながら、丁寧に削っていきます。

鉄やすりでなめらかなシェイプに

特に気を遣う凹み(コンケーブ)を付ける作業

「子どもが使いやすいサイズに」と子ども想いのパパ

参加者の中には小さいお子さんとベビーカーの赤ちゃん、そして奥様を伴った若いご主人の姿も。「サーフィンをやっているんですが、2人目ができてからはなかなか海に行けなくて…。でもこのハンドプレーンなら子どもと一緒に海で楽しめるかと思って参加しました」とのこと。

確かにこちらの方が作成しているものは、ほかの参加者のものと比べてふた回りほどは小さい印象です。「以前、バリでハンドプレーンを購入して使ったこともあるんですが、板が大きいと結構水の抵抗が強くて力が必要なんです。だから今回は子どもも使えるよう、小さめに作ってるんです」とご主人。

お父さんと一緒にハンドプレーン作り

小川さんのお子さんが3歳の時に造ったという作品も

父の日に「I ♡ PAPA」

さて形が整ったら紙やすりで全体をキレイにして亜麻仁油を手で塗り込み、キリで開けた穴に手を通すためのバンドの紐を通したら完成。約2時間の作業で次々と作品が完成していきます。

先ほどの若いご主人の娘さんと奥様も完成間近になって戻ってきました。お父さんお手製の作品にうれしそうな娘さんの笑顔が印象的です。そう、この日は偶然にも父の日。「自分自身と家族へのプレゼントです」とちょっとはにかむお父さん。そして赤ちゃんの首元には「I ♡ PAPA」のスタイ(よだれかけ)。何とも幸せな家族の姿に、思わず頬が緩みます。

スタイに注目!

出来栄えに大満足

仕上げに焼印でイラストも

講師の小川透さん

環境問題に対して“自分が何ができるのか”“するのか”

「サーフィンにとってプラスチックは切っても切り離せない存在。だからサーファーである私たちこそ、プラスチックをはじめとするゴミ問題に積極的に取り組まなければならない」と考える小川さん。このワークショップを通じて“手づくりの良さはもちろん、海をはじめ自然環境を守ることの大切さ”を広めていきたいとい言います。

「先のG20でもマイクロプラスチックの問題が取り上げられるなど、海のゴミ問題を目にする機会は増え、認知度は上がりました。けれども、“ではそのためにどうするか?”までは行ってなく、まだ他人事と考えている人も多いと思います。レジ袋の問題なども含めて、『自分達に何ができるのか、どんな行動を起こすのか』を考えてもらいたいですね」(小川さん)

 

晴れやかな陽気の父の日、参加者の笑顔で満たされるなか、心から海を愛する小川さんがハンドプレーン作りに込めたメッセージは、きっと参加者の心にも届いたことでしょう。

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オリジナル・ハンドプレーン・ワークショップ

[開催日時]
6月16日(日)11時〜、15時〜

[会場]
テラスモール湘南3階
くらしテラス イベントスペース

[Facebook]※当日の模様もアップされています!
@Makeyourownhandplane

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