味のある古材を使ってDIYを楽しむ「古材ウッドクラフトワークショップ」

季節はまだまだ冬の2月の湘南。寒さが続く3連休の最終日、3Fくらしテラスにて「古材ウッドクラフトワークショップ」が開催されました。寒い中にも関わらず、多くの方に足を運んでいただけましたイベントの模様をお届けいたします。

DIYの基礎がすべて学べるワークショップ

今回のワークショップを主催したのは茅ケ崎にある工房、ピースクラフトの西村さん。西村さんは流木•古材•廃材といった古い木材を使って、家具や雑貨の製作、さらに個人宅や店舗デザイン施工を手がけています。

今回のワークショップでは、フォトフレームとキーフックを製作します。フォトフレームは誰でも簡単に造れるように、手順を大幅に簡略化しているので、製作時間はわずか20分程度。またキーフックは、専門の工具を使うため約1時間程度かかるものの、作業自体はいたってシンプル。しかし「この簡単な工程の中に、木工製作の基礎がすべて詰まっているんです」と西村さん。木工を始めるのに、最適なモチーフだそうです。

イベント開始と同時に訪れたのが、姉妹と男性の3人組。お1人がキーフック、2人がフォトフレームづくりに挑戦いたします。フォトフレームには、まず中に入れる写真の代わりに、好きなポストカードをセレクト。続いて、4つの木をボンドで接着した後、大きなホッチキスなような留め具で、バチンと留めるだけ。仕上げに写真を抑えるストッパーを裏面4か所にネジで留めて完成。その簡単さから、DIY経験が豊富だという男性はスイスイと仕上げていきます。

一方で意外と手がかかるのがキーフック。まずは鍵を取り付ける面に使用する8枚の板を、大量の木の中から一枚一枚セレクトしていきます。この工程がキーフックの見た目すべてを左右するといっても過言ではありません。1つとして同じものがない、味わい深い古材を組み合わせていくか。そこに作り手のセンスが凝縮されるのです。

慣れない手つきながら、フォトフレームを製作

古材を選んで、デザインを決めていきます

好みの木をセレクトしたら、まずはフレームを2つ造ります。こちらは小さい電動ドライバーで穴を開けてから、そこにさらに木ネジを留めていきます。こちらの女性は、こうした工具を使った作業は初めてとのことでしたが、西村さんの丁寧なアドバイスもあり、次第に作業もスムーズになっていきます。

時折、姉妹で力を合わせて、またお連れの男性や西村さん、スタッフの力を借りながら作業を行いますが、その顔は真剣そのもの。一つ一つの工程を終える度に満面の笑顔に。「楽しいー!」の声も上がります。そんな声を聴いて西村さんも「楽しいでしょ?そう、モノをつくるって楽しいんだよ(笑)」と笑顔で応えます。

男性はいかにも慣れた手つき

完成した3人の作品

「この木はどこから?」を想像する楽しみ

今回使用する木は、アメリカのフェンスの横板として用いられていたものらしく、これをすべて均等な長さに切りそろえるのもひと苦労。こうした下ごしらえは、すべて西村さんが行ったそう。しかしなぜ、西村さんはこうして古材にこだわるのでしょうか?

「古材というよりも正確に言えばゴミ。いわゆる廃材なんですが、年月を経たものでしか出せない味わいが心を惹きつけます。そして『この木はどうやって、どんな人が使っていたんだろう?』『何年かかって、この色になったんだろう?』など、木の素性を想像するのが楽しいんですよ」と西村さん。古材に対する並々ならぬ愛情は、そうした人並み外れた想像力や洞察力が生み出しているようです。

ワークショップを主催した西村正行さん

6歳の男の子も「やってみたい!」

電動ドライバーが回る音、そしてトンカチで釘をたたく音、そしてあふれる笑い声や笑顔に誘われるように、小さなお子さんを連れたお母さんもやってきました。「やってみる?」のお母さんの声に、「つくってみたい!」とワクワクが隠し切れない男の子。もちろん、電動ドライバーなどの工具を持つのは初めてですが、西村さんのアドバイスを真剣に聞き、すべて自分の力でつくり上げていきます。

弾けるこの笑顔!

「こうしたワークショップは久々なんですが、モノづくりを楽しんでいる様子がこうしてダイレクトに伝わるのはうれしいですね」と西村さんは満足げなご様子。また西村さんは、モノづくりの楽しさやコツをSNSで発信しており、このイベントの様子もインスタグラムなどで発信するとのことで、今回は息子の虎ノ介くんがカメラを片手に撮影。プロさながら、真剣な表情で父親の仕事を手伝う姿がとても印象に残りました。

カメラを手に真剣に撮影する虎ノ介くん

私は何も手伝わなかったのに!」とお母さんもビックリ

「海老名から茅ケ崎に越してきたのですが、ここ湘南は時を経たモノの味わいや良さ、モノづくりの楽しさがとても深く、根付いていると感じましたね。とてもいい環境だと思います」と西村さん。今回のワークショップが、そうした文化の一端を担ってくれたに違いありません。

LINE

古材ウッドクラフトワークショップ

[開催日]
2019年2月11日(月・祝)11:00〜18:00

[開催場所]
テラスモール湘南3F くらしテラス イベントスペース

[主催]
ピースクラフト

[ウェブサイト]
www.peace-craft.co.jp

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