冬のお部屋を幻想的に彩る“スノードーム”を手作りで。「MERRY・メリ〜・スノードーム　ワークショップ」

お部屋のアクセントとして、彩りを加える人気のスノードーム。逆さにしたり傾けたりすることで、中身がきらきらと輝くかわいらしいこのアイテムは、近年特に人気です。そんな素敵なスノードームを作るワークショップが、12月15日（土）、テラスモール湘南3Fくらしテラスにて開催されました。その模様をレポートします。

会場となったくらしテラスのイベントスペースは、色とりどりのフラッグで飾られ、メリーゴーランドの木馬も置かれて何だか楽しげな雰囲気。始まる前から心がワクワクしてきます。そんな雰囲気に誘われてか、次々と親子連れのお客さまが会場に集まってきました。

今回のスノードーム作りはいたってシンプル。スノードーム内に入れる馬とその下の回転台にマジックで色を塗り、落ちてくる雪に見立てたラメパウダーを入れて、仕上げにビンをカラフルなテープで飾るだけ。難しい作業となる、ビンの中に液体を入れる作業や、液体がこぼれないようにする防水作業はスタッフが担当し、最後に蓋を松ぼっくりや木の枝などでドレスアップすれば完成です。

手順が簡単だからこそ、真っ白な馬や台をいかにきれいに仕上げるかが、スノードームの出来を左右するポイントです。そんな中、驚くほど真剣な目つきと集中力で、キレイな絵を描いている女の子を発見しました！　青と紫をベースにした作品は、その色の組み合わせや塗り分け方も見事。ワークショップのスタッフ一同も「すごいね！」としきりに褒めていました。「やっぱり好きなことには、すごく集中しちゃうのかしらね。」とは、この女の子のお母さまの弁。確かにどの子も作業を行う表情は真剣そのもの。事前の想定製作時間は30〜40分となっていましたが、その時間では収まりきらないようで、みなさん1時間近くかけて作品作りに没頭しています。

今回のワークショップを開催したのは、「メリ〜ゴーランド研究所」のテラミチ健一朗さん。過去にTVなどにも登場したことのある知る人ぞ知る方で、横浜の本牧でメリーゴーランドを制作しています。メリーゴーランドの販売・レンタルで名が知られるテラミチさんですが、本業は、百貨店などのショーケースなどを飾る立体広告デザインの制作。舞台美術の仕事から始まり、展覧会や美術館の企画会社に勤めた後、独立。30才の時に、現在の会社を立ち上げたそうです。

「基本的に、広告は注文を受けてクライアントの意向に沿ったものを制作するのですが、それだけではなく、自分たちの意思でモノ作りをしたくなって……。そこで選んだのがメリーゴーランドだったんです」。しかし、何故メリーゴーランドだったのでしょうか？「実は目眩を患い入院していたことがあって。その時、ずっと病室の天井が回っていたんです」。その回る天井からメリーゴーランドを連想したという、本当に意外なきっかけだったそう。そんなきっかけから、現在ではさまざまなイベントでメリーゴーランドの販売・レンタルを行い、過去にはイギリスやイタリアにもテラミチさん制作のメリーゴーランドを納めるなど、世界を股にかけて活躍しています。

こうした事業以外にも、幼稚園年中〜小学6年生のお子さんを対象にモノづくりの楽しさを教えるスクールを横浜で実施しており、湘南から通う生徒さんもいらっしゃるのだとか。「題材を年齢で変えることなく、異なる年代全員で同じものを制作するのですが、大きい子は小さい子の意外性のある大胆なアイデアを見て驚いたり、小さい子は大きい子の技術の高さを見て勉強したりと、互いに刺激しあっていますね。」と話してくれたのは、今回のワークショップのスタッフとしても参加していたスクールで講師を務める堀井陽子さん。

プロが実際の現場で使う道具を使用でき、プロの職人の仕事も間近に見られるとのことで、最高の制作環境から学べることは多いはず。「横浜は遠くてちょっと通いにくい……」という方には、1日で終わるサマースクールもあるそうです。

さて、ここでワークショップに戻りましょう。制作開始から1時間も過ぎた頃になると、次々と作品が完成していきます。どのスノードームも子どもたちの個性でいっぱい。まさに無限に広がるアイデアが詰まった素敵なスノードームばかりです。

作品が完成すると、接着剤が乾くのを待つ間に木馬にまたがり、にっこりと記念撮影をする子どもたち。まるで遊園地のような幸せいっぱいな空気が会場にはあふれていました。

自分の手で作ったスノードームが、お部屋を華やかにする彩りとして加わるとともに、幸せの象徴としてこの日の思い出をいっそう輝かせてくれるに違いありません。